夫との出会い③ 【お付き合いビザの申請&空港で強制送還されそうになったお話】
先日は、アイルランドに旅立ったところまで書きました。
今日は、「夫と私の間に立ちはだかる壁」について書こうと思いましたが、その前に、彼との空港での再会を目の前にして、私が強制送還されそうになった件について書きたいと思います★
さて、幸せと希望に胸を膨らませてアイルランドに旅立った私でしたが、アイルランドに入国する際に、とんでもない試練が待ち受けていました。
私は、彼と一緒にアイルランドで生活する予定で日本を発ったので、片道の航空券しか持っていませんでした。
というのも、アイルランドにはアイルランド人とお付き合いしている人が得ることができるビザ(De-Facto Relationship Visa)というのがあり、現地でそのビザに申請する予定だったからです。
その頃は、2年間付き合った証明があれば、ビザの申請ができました。
証明は二人が愛し合っている事が分かる内容であればメールでも良いとのことでした。
私たちはあと数ヶ月で、出会ってから2年になろうとしていたので、滞在期間中に申請すれば特に問題もなくそのビザを取得できるはずでした。
(※事前に調べた情報では、観光ビザが3ヶ月で切れる前に、ちゃんとした理由があれば観光ビザを1年間に延長することが可能であると書いてありました。なので、観光ビザの延長期間中にお付き合いビザに申請すれば良いと簡単に考えていたのです。)
そのためには、まず観光ビザで入国するしかありません。
ところが、空港の入国審査の際は、肝心のパートナーがそこにいないので、お付き合いビザに申請すると言っても証明するものがありません。なのでとりあえず、知り合いの家に滞在することを告げ、その人からの手紙を見せました。(実際にその人の家に住む予定だった)
私は彼に言われた通りにしたのですが、今考えて見ればこの方法はEUの市民権を持っている人だけが使える方法です。
EUの市民権を持っている人であれば、片道の航空券だけでも入国できるからです。
残念ながら、日本人は往復の航空券を持っていないと、ほとんどの国に入国できないのです。
どうしてその時にもっと冷静に考えなかったのだろうと、今になって思っても遅いのです。
しかし、それでもなかなか信用してもらえませんでした。
というのも、私が滞在させてもらう予定だった知り合いの人の苗字が典型的なアイルランドの苗字ではなかったからです。
その人は、今はアイルランドの西部に暮らしていますが、生まれも育ちもダブリンで、イギリス系の苗字だったのです。
ダブリンには、アイルランドがイギリスの植民地だった時代のイギリス人の子孫でイギリス系の苗字を持った人が今でもたくさん存在するのです。
移民局の人は
「こんな苗字聞いたことないけど、本当にこの人アイルランド人なの?」と聞いてきました。
「そうです。」
と答えても、
「どうして往復のチケットを買わなかったんだい。。。」と怒り気味です。
知らなかったと言っても信じてもらえず、、、
「往復チケットがなければ、君は入国できない!」とまで言われてしまいました。
移民局の人も仕事だから気持ちも分かるけど、彼の態度に、恐さと不安で足がガクガクと震えてきました。
私は、彼が到着ロビーで待っているのを知っていたので、あともう少しでやっと会えるのに、ここで強制送還させられたら、本当に悲しいと思いました。
それまでの1年間、お互いに会いたくても会えなくて、本当にせつない日々を過ごしてきました。その日々を思い出すと、今でも涙が出てくるほどです。。。
その事を思ったら、
「彼のためにもここで引き返すわけにはいかない!」
という底力のようなものが沸いてきました。
そこで、
「もう一人知り合いがいます。その人は私を今空港の到着ロビーで待っています。」
と言って、移民局の人に彼が送ってくれた彼の住所が書いてあるメールを見せました。
そこには彼の名前も載っています。
彼の名前も実は典型的なアイルランド人の苗字ではなく、スコットランド系の苗字なのですが、。。。
なぜかそのメールを見たおじさんは、表情を変えました。
今でも、その理由は分かりません。
結局、渋々1ヶ月だけの滞在を許可するスタンプをもらうことができたのです!
しかし、あと2ヶ月延長したければ、ダブリンの移民局に行って手続きをするようにと言われました。
こんなことになるのだったら、少々高くても往復のFLEXチケットを買って、あとでキャンセルの手続きをすれば良かった、、、、と後悔しました。
少し長くなってしまったので、今日はここまでにしたいと思います。
今日も読んでくださいました、ありがとうございました★
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